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反自殺クラブ―池袋ウエストゲートパーク5(石田 衣良)



 4つの短編が入っています。このシリーズはテンポが良く,難しくないのが読みやすくて良いと思います。頭を使って,深く考えながら読むのではなく,今の時代を何となく感じながら軽く読んでいくという感じです。短編の中の「反自殺クラブ」では,特に自殺が悪いとも良いとも言っていない。自殺を援助する人と自殺を止めようとする人が出てきて,「今の時代,どちらもあるのだろうな・・・」と私は感じました。midorineko.gif

うつくしい子ども(石田 衣良)




 9歳の少女の殺人事件が起こり,犯人として補導されたのは主人公の13歳の弟。弟が何故そんな事件を起こしたのかと主人公は調査を始めます。現実的ではない部分も多いけれど,本の中の話と思えば面白いかもしれませんね。。。midorineko.gif

どうぶつかけちゃうよ(エド・エンバリー)



 簡単な線や点,マークなどだけで,どんな動物でも描くことができる絵の描き方の本です。単純だけれど,とってもユニークでユーモラスなエンバリーの世界が広がっています。お絵かきをこんな風に楽しめたら,絵を描くことが苦手な子どもにはならないでしょうね。絵は,楽しく描くのが1番ですからね。midorineko.gif

王国〈その3〉ひみつの花園(よしもと ばなな)

王国〈その3〉ひみつの花園_Amazon.co.jp


 雫石の不倫相手、真一郎の協議離婚が成立した。新しい生活が始まろうとするその矢先、壁が立ち塞がる。それは、真一郎の亡き親友が残した美しい庭と、その庭を守り抜こうとする若く魅力的な義母の出現だった。真一郎の思いを見抜き悩む雫石。落ち込んだ自分を見つめ、自分が何に耐えられないのかを知ろうとする雫石の心の旅。
よしもとばなな インタビュー
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 全ての登場人物が優しく温かい。ストレスの多い現代で、癒しを求めるならまずはこの王国シリーズを。言葉一つ一つが、想像できる世界観が、とても優しい。私たちは土や自然の息吹から随分と遠ざかってしまったけれど、本当は身体も心もそれらを欲しているのだよね。忘れていた何かを思い出させれくれるような一冊。ミドリネコノカクレガTOPへ


まっくろネリノ(ヘルガ=ガルラー/矢川 澄子)

まっくろネリノ_Amazon.co.jp


 まっくろネリノの家族は、とうさんとかあさん、それから兄さんが4人。とうさんとかあさんは毎日えささがしで忙しく、きれいな兄さん達はまっくろなネリノと遊んでくれません。それでいつも、ネリノはひとりでじっとしているのでした。

 生まれつきまっくろであることを悩むネリノ。ところがある日、兄さん達が行方不明になってしまいます。兄さん達はあんまりきれいなので捕まえられてとりかごに入れられていたのです。助けなくちゃ・・・

 黒を基調としたパステル画が美しい作品です。単純で、素朴で、静かなお話ですが、その分心に訴えかけるものがあります。文章はネリノがとつとつと気持ちを語る形式でつづられています。「ぼくはこんなにまっくろくろだろ」と、友達に語りかけるような口調に子どもは親近感をおぼえるようです。

 1968年に「オーストリア子供の本最優秀賞」を受賞した作品で、長きに渡って世界中で愛されています。 (絵本ナビより)
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 この絵本には教育的意味があるのですが、そんなことは置いておいても絵が素敵なので一押し。ネリノたちの何とも言えない風貌もかわいらしくてお気に入りです。

 内容はみんなそれぞれに良いところを持っているんだよーって話。バックが黒っぽいせいか、とても静かな雰囲気の絵本。そのせいで、使われている色の1つ1つがとても鮮やかに見える。ぜひ、手にとって見て欲しい1冊。ミドリネコノカクレガTOPへ


スイミー(レオ・レオニ/谷川 俊太郎)

スイミー 小さなかしこいさかなのはなし_Amazon.co.jp


 ちいさな赤い魚の兄弟たちのなかで、1匹だけ真っ黒の魚の「スイミー」。大きなマグロがやって来て、兄弟の魚たちを飲み込んでしまいます。逃げられたのはスイミーだけ。

 けれど、海の中にはくらげやいせえび、いそぎんちゃくなどいろんな生き物がいます。そんな中見つけた、スイミーにそっくりな小さな赤い魚たちに「遊ぼう」って誘っても「大きな魚に食べられるから」と岩陰から出て来ません。

 スイミーは考えて・・・皆で大きな魚のふりをして泳ごうとみんなを誘います。赤い魚たちの中でスイミーは目になって、みんなで力を合わせ大きな魚を追い出しました。

 ちいさな黒い魚のスイミー。海の中で出会ういろいろな海の生き物たち。小さな赤い魚たちが集まってできた赤い大きな魚。ページいっぱいに描かれている海の様子は、きっと子供たちの目を引くことでしょう。

 また「虹色のゼリーのような…」「ドロップみたいな岩から…」といったいろんなイメージが広がる表現や「スイミーは考えた。いろいろ考えた。うんと考えた。」というリズムに乗った文章を読み手も一緒に楽しんでみてくださいね。(絵本ナビより)
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 レオ・レオニの本に初めて出会ったのは私が小学生だった頃のことだった。教科書の中の1つの話だったにもかかわらず、私はずっとスイミーのことを忘れなかった。あの海の生き物たちの素晴らしい絵、たった1匹だけ真っ黒だったスイミーの気持ち、考え続けるスイミーの強さにとても惹かれていたのだろう。

 どんな生き物も大切な役割を持って生きている。小さくて弱い生き物だって、みんなで力を合わせれば大きなものに立ち向かって行くことができる。簡単に負けてしまわない強さ、スイミーは私にそれを教えてくれた。ミドリネコノカクレガTOPへ

はらぺこあおむし(エリック=カール/もり ひさし)

はらぺこあおむし_Amazon.co.jp


 日曜日の朝にたまごからかえったあおむしはおなかがぺこぺこ。食べるものを探し始めます。月曜日にはりんごをひとつ、火曜日には梨をふたつ...食べても食べてもはらぺこのあおむしは土曜日には食べ過ぎておなかを壊してしまいます。あおむしはすっかりふとっちょになり、さなぎへと変化します。そしてとうとう、きれいなちょうちょに変身したのでした。

 世界的なベストセラー。シンプルで無駄のない構成、美しい色彩、丸く穴が開いてこどもの興味をそそる本の作り、非常に完成度の高い絵本です。0歳からおすすめしています。おでかけに持っていける小さなボードブック(こどもでもめくりやすいように厚紙でできている)や、巨大版ビッグブック(幼稚園などで使用している)もあります。また、ビデオ(再構成されたもの)、あおむしのぬいぐるみなども発売されているようです。
(絵本ナビより)
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 それぞれの食べ物の絵がとってもいいですね。本物とはまったく違う絵なのに、何だかとっても美味しそう。食いしん坊のあおむしさんがもりもりと食べ続けていって、最後にどうなるのかなーと、ページをめくるのが楽しみ。あおむしさんが食べた跡に本当に穴が開いていて、そこから何がのぞけるのかな〜というのも楽しい。1冊の本でたくさん遊べます。私も子どもの頃に読んだ、思い出の絵本。ミドリネコノカクレガTOPへ


貴婦人Aの蘇生(小川 洋子)

貴婦人Aの蘇生_Amazon.co.jp


 北極グマの剥製に顔をつっこんで絶命した伯父。死んだ動物たちに夜ごと刺繍をほどこす伯母。この謎の貴婦人は、はたしてロマノフ王朝の生き残りなのか? 失われたものの世界を硬質な文体でえがく、とびきりクールな物語。
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 ある婦人とそれを取り巻く不思議な人たちの話。婦人の話は妄想なのか、真実なのか。読んでいるうちに、妄想か真実かなどどうでもよくなってくるから不思議だ。優しい雰囲気が取り巻く中、物語は淡々と続いていく。温かく切ない話。

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あしながおじさん達の行方 (今 市子)

あしながおじさん達の行方_Amazon.co.jp


 施設育ちの春日には、月に一回手紙をくれ、学費援助してくれる五人の「あしながおじさん」がいる。一言お礼を言おうと彼らを探し始めた春日は、マンションの管理人・夏海と彼を愛す也寸尋となぜか男三人暮らしに・・・。
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 どの作品も絵を眺めているだけで幸せな気持ちになります。そして内容もいつも素晴らしく面白い。施設で育った春日くんには長年陰ながら見守ってくれるあしながおじさんがいます。経済的な支援はもちろん、近くで見守ってくれていることがわかる手紙も送られてきます。中学卒業を機に施設を出て自立することに決めた春日くんは、あしながおじさんに会いに行きます。しかし、なかなか会えない。題名がおじさん達なところも気になりますね。さて春日くんはどうなるのでしょうか。例の如く、少々ボーイズラブ的な部分がありますので、その辺考慮されてお読みください。まぁ、私はまったく気にしなくてよいかと思いますけれど。ミドリネコノカクレガTOPへ

つきのふね(森 絵都)

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著者略歴
森 絵都
 1968年東京生まれ。91年『リズム』で講談社児童文学新人賞を受賞しデビュー。同作品で椋鳩十児童文学賞受賞。野間児童文芸新人賞、産経児童出版文化賞ニッポン放送賞、路傍の石文学賞など、名だたる賞を総なめにし、『つきのふね』で野間児童文芸賞、『カラフル』で産経児童出版文化賞、『DIVE!!』で小学館児童出版文化賞受賞。
(「BOOK著者紹介情報」より)

 あの日、あんなことをしなければ・・・。心ならずも親友を裏切ってしまった中学生さくら。進路や万引きグループとの確執に悩む孤独な日々、唯一の心の拠り所だった智さんも、静かに精神を病んでいき―。近所を騒がせる放火事件と級友の売春疑惑。先の見えない青春の闇の中を、一筋の光を求めて疾走する少女を描く、奇跡のような傑作長編。
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 人は弱いものだと思う。生きているうちに、私たちの心は少しずつ蝕まれてゆく。全ての人を救いたい彼は、自分を救うことができるのだろうか。友人を助けた力強い言葉、幼い彼が綴った言葉が切ない。

 この本を読んでいたら、幼かった頃の自分を思い出した。中学生のあの頃、私たちには悩みがたくさんあった。今だって悩みなんて尽きないものだけれど、あの頃の悩みはまさにブルーというものだった。

 死んでもいいと思っていた。とても刹那的に生きていた。とても青く、瑞々しく、全てにおいて未熟だった。そんな切なく必死だった幼い私を、懐かしむことができるようになった今の私・・・少しは大人になったのか(いや、外見は大人ですけれどね)。ミドリネコノカクレガTOPへ

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